建物と地盤との間にクッションの役割をする免震装置を取り付けることで、地震の揺れをできるだけ建物に伝えないようにしたものが「免震建物」。
一般構造の建物では、地震の揺れが建物に直接伝わるため、建物やその内部に大きな被害が発生するおそれがあります。しかし免震建物では、大きな地震であっても建物がゆっくりと穏やかに揺れるので、建物はほとんど損傷することがありません。また、建物内部の家具や食器類、コンピューター機器や備品などの転倒や落下も防ぐことができます。
一般構造の建物と免震建物のちがい
地震発生時の恐怖感も大幅に軽減します。
「免震建物」は規模や構造形式を問いません。例えば、医療福祉施設・教育施設、安全が強く求められる建物、情報拠点・生産拠点・研究所等、高い防災機能が必要な施設、あるいは賃貸マンション・賃貸オフィスビル・ホテル等、建物そのものが収益源である建物。マンション等の住宅はもちろん、社会性・公共性の高い大規模建築まで、奥村組の「免震建物」が地震の脅威から守ります。
一般構造の建物では、大きな地震が発生した際、建物が損傷することによる「資産価値低下リスク」、入居者の退去にともなう収入停止による「利益損失リスク」、再建費用の支出による「復旧費負担リスク」など、大きなリスクを受けるおそれがあります。阪神・淡路大震災では、事業用資産が倒壊し、再建が困難になった建物が多くありました。「免震建物」ではそれらのリスクを大幅に抑えるとともに、安全・安心といった面も強くアピールできることから、例えば賃貸住宅などにおいては、入居率の向上や賃料設定が有利になるといったメリットが期待できます。
「免震」でリスクを回避
一般構造の建物では、地震時にこのようなリスクが発生します。
資産価値低下リスク
建物が損傷する
利益損失リスク
事業用資産では、収入停止
復旧費負担リスク
再建費用負担が加わる
「免震建物」に使用する免震装置には、「支承」と「ダンパー(減衰装置)」があります。この2つの装置を組み合わせることで、地震時に建物がゆっくりと揺れるようにし、建物の損傷や家具などの転倒を防ぎます。「支承」は、建物を支えるとともに、しなやかな弾力を利用して、建物が水平方向にゆっくりと穏やかに揺れるようにする役割を果たします。そして「ダンパー」は、地震の揺れをすみやかに収める役割があります。各種の(支承)と(ダンパー)から、その建物の用途・規模・性能に応じた最適な免震装置を選択します。 また奥村組では、金属製の転がり支承と積層ゴム支承という複数の支承を組み合わせた『ハイブリット型免震システム』を開発。より高い免震性能を実現しました。
支承
建物を支えつつ、地震時にはスムーズに変形、揺れの衝撃を大幅に弱めます。
金属製転がり支承
ステンレス鋼製ローラーの”転がり”を利用した当社独自の免震装置。建物を支えながら水平方向になめらかに動くため、より効率的に地震の揺れを低減できます。
ダンパー(減衰装置)
地震の揺れをすみやかに収める役割をします。
よりよい”免震”のご提案をさせていただくために、
計画の初期段階から当社にご相談ください。